2025年6月19日木曜日

夫婦別姓に関わる討論会の開催

6月16日(月)夫婦別姓札幌訴訟の弁護団の一員である
弁護士 山田暁子先生をお招きして,
夫婦別姓に関わる討論会を,2年ゼミで開催しました。

夫婦別姓賛成派(2グループ)と反対派(2グループ)に分かれて,
バトルロワイヤル的な議論を展開しました。
学生たちは,討論会に向けて,約1ヶ月間,グループワークを続けてきました。

ディスカッションでは,山田先生からも質問が発せられ,
学生たち,悩み考え,当該問題についての学びを深めました。
最後に,山田先生から,当該問題について解題をいただき,
学生たちそれぞれが自分の考えを整理しました。

討論会の4グループのリーダー・サブリーダーから討論会の感想をいただきました。

A①
白倉君(リーダー)
今回、山田暁子先生がお越しいただきまして、討論会ではたくさんの質問やご意見をいただけました。私の中ではかなり内容をまとめれたと思っていたのですが、山田先生や別グループからの質問になかなか答えられず、爪の甘さを感じました。夫婦同氏制について今まで考えたことはありませんでしたが、調べていったり、実際に別姓訴訟を提起している山田先生のお話を聞いたりすることによって知識を得ることができ、興味が出てきました。何回か裁判を傍聴しに行きましたが、知識がある今、また行きたいなと思いました。

森君(サブリーダー)
今回の討論会では、特別に弁護士の方が参加されたということもあり、いつも以上に緊張感と刺激のあるものになりました。夫婦別姓というテーマについて、自分たちの意見を述べたり議論を交わしたりする中で、法的な観点からの鋭い指摘や問いかけを受け、自分たちの理解や考えの甘さに気づかされる場面が多くありました。
特に、夫婦別姓を認めることで新たに生まれる膨大な費用や影響についてどう目を向けるべきか?といった具体的な視点からの指摘は、普段のゼミの議論ではあまり出てこないもので、とても新鮮でした。感情論にとどまらず、現実的な制度設計の難しさについても考えるきっかけとなり、非常に学びの多い時間となりました。

B①
村中君(リーダー)
今回の討論会は前回行った学生のみの討論会とは違い、弁護士の山田先生にお越しいただき行いました。前回は学生のみだった為、討論が感情的になりやすく議論が硬直してしまうことがありました。今回はそのようなことがないよう、法的な根拠や事実である情報を集め討論に望みましたが、山田先生の詳細な質問に悩むことが多く自分たちの詰めが甘かったと反省しました。
弁護士の先生に討論を見てもらうと言う貴重な機会を大切にしようと心がけていましたが、知識量と指摘の正確さに圧倒され、自分達の質問が出来なかったり、討論を自分たちのものにできなかったと感じました。
今回の討論会の経験を忘れずに、今後に活かしていきたいと考えました。

夏堀君(サブリーダー)
今回の討論会では山田先生や他グループの質問についての回答を考える時間が多く適切に回答することが難しかったのが課題だと思います。
次の討論会では質問から回答までの時間を短くするために、勉強会から質問に対する回答の準備などを徹底的にして臨みたいと思います。

A②
岩井君(リーダー)
今回の法律討論会は、第3次夫婦別姓札幌訴訟弁護団の山田先生とOBの飯塚さんにお越しいただきました。自身では気づくことのできなかった視点からのご指摘を頂き、とても刺激を受けましたし、勉強になりました。お二人から共通で頂きましたご指摘の中で特に印象に残った点としては、「何について議論しているのか、についての把握や整理がしきれていない」というご指摘です。私自身も初期の段階から、議論の軸が見えていなかったにも関わらず、放置してしまったため、主張内容の構成を考える際や書面を作る際に苦戦しました。次回の討論会では、早期に議論の軸を明確にし、噛み合った議論ができるようにしていきたいと思います。次に、個別に頂いたご指摘の中で印象に残った点についてです。山田先生からは夫婦別姓訴訟弁護団という視点ならではのご指摘を多数頂き、「第三者」ではなく「当事者の言葉」の大切さに気づきました。OBの飯塚さんは前回の討論会にもお越しいただいていましたが、「以前より書面や討論の仕方が上達していると思う」とのコメントを頂けました。とても嬉しい御言葉ですが、まだまだ改善すべき点が多々あると感じているため、今後も一層努力を重ねていきたいと思います。お忙しいところお越しいただきました山田先生と飯塚さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

西井君(サブリーダー)
今回の夫婦別姓討論会は、前回の同性婚の討論会と比べて、より充実した内容だったと感じました。前回は感情的な意見が多く、論点が曖昧になりがちでしたが、今回は各自が事前にしっかりと準備していたことが伝わりました。
特に印象的だったのは、弁護士の山田先生のご参加です。学生の質問を丁寧に噛み砕いて説明し、議論がぶれた際には適切に軌道修正してくださいました。幅広い知識と語彙力があることで、難しい内容でもとても分かりやすくなることを実感しました。
また基本ではありますが、論点を明確にすることの大切さも学びました。全員が同じ認識を持って討論することで、より深い話し合いができると感じました。他グループからの質問に備え、新聞などを活用して準備していたのに発揮できなかった点は悔いが残りました。
今後は、幅広い知識を身につけることに加え、それを相手に分かりやすく伝える力や、相手の意図を正確に読み取る力も高めていきたいです。そうすることで、より円滑に、触れることが出来なかった論点も討論できるようになると感じました。今回の経験を活かし、今後さらに充実した討論ができるよう努力したいと思います。

B②
藤原君(リーダー)
今回は弁護士の山田先生が来てくださり、緊張感がいつもよりもありました。山田弁護士の意見や考え方を聞けたことにより自分たちではまだ気づけていない視点などもあることがわかりました。自分たちは自分の意見だけを主張し続けて相手の意見に寄り添うことや共感を一つもできていなかったです。その中でも山田先生はどの意見に対しても共感し、その後に自分の考えを話していました。反対の立場とはいえ相手に意見を聞き共感できるところはする、でも自分の意見はしっかりと伝えることも必要なんだと思います。さらに理解を深め、物事を色々な視点からめれるようにしていきたいと思いました。
グループとしては資料を多く読み込み共有することができたので討論会でも自分たちの意見に自信を持って挑むことができました。自分たちの班では一人一人が任された仕事を行うことができていたと思います。これらのことを次の討論会で活かしていきたいです。

鎌田君(サブリーダー)
今回の討論会は個人とグループどちらも課題が残ったと思う。
個人として夫婦別姓に関連する憲法や民法の基礎知識が足りなく議論に参加できなかった。自分の調べたとこだけに手をかけすぎていて他のグループメンバーの調べていたところがあまり把握できていなく疎かになっていた。グループ活動は全体的に仲良く和気藹々とした雰囲気でできていたが活動時間に遅刻してくる人や人任せにしている人が目立っていた。
次回の討論会の活動では今回の反省を活かしていきたいと思う。

***

山田先生に来ていただいたことにより,学生たち,学びと意欲が高まりました。
ここで得た経験を今後の大学生活に活かして欲しいです★
また,グループワークの難しさも実感したようです。
場数を踏んで,自分なりの方法論を見つけてほしいですね★

山田先生,お忙しいなか,討論会に参加していただき,ありがとうございました。
学生たち,大いに刺激を受けました。

次の討論会でも,
家族法にこだわったテーマに取り組みます!