2019年12月29日日曜日

第10回 大学対抗法律討論会 のご報告

2019年12月21日(土),
北海学園大学法務研究科の法廷教室にて,
大学対抗法律討論会が開催されました。
今年度で,10回めの開催です。

記念大会です★

本学科からは,
長屋ゼミと足立ゼミ
(いずれも3年ゼミ)が参加しました。











第1試合には,足立ゼミが登場。
対戦相手は,志學館大学法学部 上向ゼミ。
問題は,最判平成28年6月3日民集40巻5号1263頁
「いわゆる花押を書くことと民法968条1項の押印の要件」。

第2試合には,長屋ゼミが登場。
対戦相手は,京都産業大学法学部 草鹿ゼミ。
問題は,最判平成28年3月1日民集70巻3号681頁
「認知症患者の起こした事故と家族の責任(JR東海事件)」。

各試合,問題判例を,
上告側・被上告側に分かれて,対戦しました。

参加した学生たちの感想です。
まずは,長屋ゼミの学生たちです。

荒瀬将貴くん(札幌稲雲高校出身,2017年入学)リーダー
 長屋ゼミは201910月下旬に法律討論会で全員が発言し、優勝するという目標を掲げ、不法行為をチーム一丸となって勉強し、当日はその目標を達成することができました。約1年間、長屋先生にお世話になりながら苦楽を共にしてきた仲間たちと最後に優勝を勝ち取ったことは、本当に嬉しいことです。そして、着実に成長していることを実感しています。法律の知識はもちろん、人に伝わりやすい資料の作り方や話し方等、社会に出てから必要な知識を長屋ゼミで学ぶことができました。今後、長屋ゼミの5人がそろって勉強をする機会はありませんが、私はほかの4人の良いところを吸収し、成長し続けようと思います。この度は学びの場を提供してくださった先生方、運営の皆様、本当にありがとうございます。


赤石果蓮さん(北広島高校出身,2017年入学)
 法律討論会に出場するにあたって、一位を取ることを目標にして活動してきました。法律構成については相手のゼミと意見が同じだったので議論することができず残念でしたが、目標を達成することが出来、正直ホッとしています。しかし、わたし個人としては満足がいく議論は出来ませんでしたし、課題も沢山見つかりました。ゼミとしての活動はこれで一区切りですが、自分の主張を相手に伝え、相手の主張もきちんと理解するという行為は人生の中で終わりがないのでこれからもステップアップするため努力していきます。


林虎之介くん(北見北斗高校出身,2017年入学)
 今回の法律討論会では私は人との関わりの大切さを学ぶことが出来ました。人との関わりについては、私はゼミの集まりに積極的に参加していませんでした。それによって私は討論会の判例の内容についていくことが難しくなっていました。しかし、ゼミ長からその日その日のゼミの集まりの進捗状況を教えて頂いたこともあって私は何とか判例の内容についていくことができ、討論会当日も発言する事が出来ました。以上のことから私は長屋先生及び同期には感謝しかありません。

山形諒くん(北海道滝川高校出身,2017年入学)
 今回の法律討論会は、10月に香川で行われた民事訴訟法合同ゼミナールの反省を踏まえ、5人みんなで1位を取るというのが目標でした。各々の勉強があり厳しい条件ではありましたができることをやり、結果1位になることができたため長屋ゼミでやってきて良かったです。ゼミとしてこのメンバーが揃うことはもうありませんが、これからはそれぞれの道で成長し、躍進していきたいと思います。

吉川翔くん(札幌大通高校出身,2017年入学)
 今回、長屋ゼミが扱った判例は法律の観点からはもちろん社会的な観点からも検討が必要なものでした。というのも、認知症の者がした不法行為に関する判例でしたので、法律家以上に一般の方々にインパクトを与えるものであるからです。討論は、再上告という設定で行われたので法律の解釈論が争いになります。しかし、事案の性質もあってかしばしば法律論から外れた議論になってしまいジャッジの先生からご指摘を受けてしまいました。ですが、準備の中では本件で問題になった民法714条の趣旨や立法者の想定など、遡って調べていたのです。また、外国法も調査したのですが、調べ方が分からず諦めてしまいました。なので、自分たちであればもう23歩進めたのではないかと思っています。
3年生のこの時期は就活や各種試験勉強で皆忙しいです。しかし、学生の本分は学問です。なので、こういう時期に法律討論会があると、ぐっといるべき場所に引き戻される気がして身が引き締まります。
 最後に、このような機会を提供してくださった教員の方々、影で運営を支えてくださった全ての方々にお礼を申し上げます。















続いて,足立ゼミの学生たちです。
上本洋介くん(網走南ヶ丘高校出身,2017年入学)リーダー
 今回初めて他校との討論会に参加させていただきました。ゼミの仲間とはいつもゼミの活動で討論していますが、他校さらには他県の方と交流できたのは自分の中で刺激になりました。討論会は自分たちの主張をすべて述べる事ができず、不完全燃焼なところもありましたが、勉強の成果を発揮することができ、とてもいい経験になりました。この経験を活かして次年度に進んで行きたいと思います!

菊池智哉くん(札幌平岡高校出身,2017年入学)サブリーダー
 上向ゼミとの対戦ではお互い消化不良となってしまい悔しい気持ちが残る。だが、チームとしてはこれまでの活動の中で一番いきいきと楽しく準備できた。来年の活動にも活かしていけると思わされた経験でした。そして長屋ゼミのみなさま、1位おめでとうございます。

近藤和輝くん(帯広北高校出身,2017年入学)
 人生で1度は目にするかもしれないし、自ら書くことになるかもしれない遺言についてまだ20代前半のうちから考える機会を頂けたこと嬉しく思います。なぜ、花押ではダメで100均などで購入できる三文判は認められるのか、が自分の中で答えがでなかったのが心残りです。同期の討論を聞いていて、自分もはやく同じレベルに追いつけるように臨機応変に対応できるよう一層精進しようと再確認するきっかけにもなりました。

佐藤彩純さん(札幌厚別高校出身,2017年入学)
 他大学の方と交流するはじめての機会でしたので、すり合わせが上手くいかないところもありましたが、とても刺激になった討論会でした。書面提出など準備段階においても、議論が白熱し、学びを深めることができました。また、ゼミ生全員で1グループになる経験はあまりないので、沢山の意見が出てきたところが面白かったです。

嶋木亮太くん(帯広三条高校出身,2017年入学)
 今回の法律討論会を通して学んだ事は討論会でどのように相手に反論するなど事前に話し合い準備していましたが、瞬時に相手側に反論するという頭の回転の速さが自分にはまだ足りていなかったということです。ですのでこの点をこれからの学生生活で伸ばし、実力アップを目指していきたいと思います。

瀧量子さん(北海道大麻高校出身,2017年入学)
 今回初めて親族法の判例を扱い、一からの勉強で基礎知識をつけるところから始めてとても大変でした。上向ゼミは民事訴訟法のゼミで、お互いの論点や解釈に違いが出たり、想定していた討論ではなかったりしましたが、それが逆に視点の違いとして視野が広がり、とてもいい勉強になりました。

細越えみりさん(千歳高校出身,2017年入学)
 法律討論会では、他大学との討論ということで普段の判例研究よりも刺激を受け、基礎的なことを理解する大切さを改めて実感しました。これから何をするにしても、自分の中でブレない軸を持つことを大切にしていきたいと思いました。

渡邊亜莉紗さん(札幌真栄高校出身,2017年入学)
 討論会を通じて、私は意思疎通を図ることの難しさを実感し、相手の考えを理解しようとすること、理解されるようにすることといった行動を心がける大切さを知りました。書面提出の段階でお互いの論点が少しずれていることに気がついていましたが、私たちゼミ生はどのようなアプローチをとるべきなのか良い方法が思いつかず、そのまま本番を迎えました。結果として、ジャッジの方から課題として相手に意見が伝わるように話すにはどうするべきか考えてと言われたことから、自分の意見を相手に理解してもらえるように話すこと、また、理解しようとする意識をもつことが大切だということを知ることができました。この経験を今後に活かしていきたいと思います。
















***

学生の報告にもあるように,
4ゼミ中,長屋ゼミが1位,足立ゼミが2位と,
本学科のゼミが上位を占めました。
参加した学生たちは3年生,
後期の試験が終わると,就職活動に突入します。
ここで得た経験と自信を,
就職活動でも活かしてください★★★
期待しています!

問題検討会後に,長屋ゼミと足立ゼミとで記念撮影です★素敵ですね☆


(K.A.)