2013年12月31日火曜日

☆Shine like Stars 4☆ 「フランス語暗唱コンクール」に参加!

☆経法の輝く学生たち☆ 久しぶり!

1215日に行われた「第一回フランス語暗唱コンクール」に参加した
藤巻海斗君に話しを聴きました。

藤巻海斗君 (2011年入学 札幌稲北高校〈現:札幌あすかぜ高校〉出身)

Q:まず、自己紹介をお願いします。

藤巻君:
藤巻海斗と申します。現在3年生です。

Q:これまで、どのような講義を受けてきましたか。また、どのような大学生活を送ってきましたか。

藤巻君:
入学当初は金融機関に勤めることを目標としていたので、それに関係する講義と第二外国語としてフランス語を履修していました。フランス語は、現在、上級フランス語のクラスに在籍しています。また、3年生から、酒井先生の演習で学んでいます。
自分は大学に行くことがとても嫌いでした。通学するのに時間がかかるし、授業に出ても、たくさんの学生が教室にいるため落ち着かず、講義の内容が全く分からないことも多かったのです。その結果、自分の将来像すら描けない学生になっていました。
そんなときに、「海外事情」という授業を履修したのをきっかけとして、フランスに留学しました。留学しようと思ったのは、単純に「フランスに行きたいなぁ」と思ったからです。アルバイトで、旅費とフランスでの生活費を稼いて、一切、両親に頼ることなく、フランスに行きました。自分の力で成し遂げることに、意味があると感じたからです。
フランスでは、「自分で稼いだお金を一銭も無駄にすることなく有効に使ってやろう」という思いから必死に語学学校で勉強し、ホームステイ先でも深夜までフランス語を駆使してホストファミリーとコミュニケーションをとりました。
留学の結果、フランス語は少し上達しただけでした。語学力を身につけるには、思った以上に時間がかかることが分かりました。しかし、フランスで過ごした3週間は濃密で、無駄に過ごした時間は一日もありませんでした。そのことに私はすごく満足しましたが、それと同時に、目標も持たずに、時間とお金を無駄にして過ごしていた過去の自分にとても後悔しました。この経験が、私にとって大きな転機となったのです。現在は、過去に怠けていた分を取り戻すために必死に勉強しています。

Q: C'est une bonne idee !!! ところで、そもそもなぜフランス語を学ぼうと思ったのですか。

フランス語を学ぼうと思ったきっかけは、高校生時代から交流のあるフランス人の友達から「フランス語を学んでみたら」と言われたことです。

Q:なるほど、今回、藤巻君がエントリーした「フランス語暗唱コンクール」とは、どのようなものですか。

藤巻君:
札幌日仏協会等が主催するフランス語を母国語としない人たちのためのフランス語のコンクールです。フランスの詩を暗唱します。本コンクールに行くためには一次審査を通過しなければなりません。一次審査ではヴィクトール・ユーゴー作の「レ・ミゼラブル」の一部分を、そして本コンクールでは三つのフランス語の詩から一つを選択して暗唱します。審査基準は、アクセントやイントネーション、感情豊かに暗唱できるかという点です。一次審査を通過した15名程度の者の中から、上位5名に豪華な賞品が授与されます。審査員は、フランス語の教授や日仏協会院の方々です。厳正な審査が行われるので、自分の語学力がどの程度通用するのか知ることができる絶好の機会だと思います。

Q:コンクールにチャレンジしようと思ったきっかけは何ですか。

藤巻君:
このコンクールの存在を知ったのは、本学のフランス語担当の高橋百代先生が授業内でアナウンスしてくれたときです。初めは「僕には関係のないことだなぁ」としか思っていませんでした。なぜなら、確かにフランス語を学んでいますが、語学は私の専攻ではありませんし、そもそもフランス語に自信がなかったからです。しかし、授業内で私が教科書を読むと、同級生からは「発音うまくなったね」と言ってくれ、そして先生からは「あなた本当に成長したわね、コンクールに応募してみたらどうかしら」と勧めてくれたのです。それがチャレンジしようと思ったきっかけです。

Q:藤巻君は、一次審査を見事、通過して、コンクールに参加したのですね。それだけでも凄いことです。コンクールでは誰の何という詩を暗唱したのですか。

藤巻君:
私はランボー(Arthur Rimbaud) の「谷間の睡眠者(Le Dormeur du val)」という詩を読みました。この詩の最初の部分では、瑞々しい自然の風景に日光が差している情景が、響き渡る韻とともに表現されています。中間部では、ある兵士が、病気を患っている子供が笑うような顔をして眠っており、最後の一文で、その兵士が脇腹にふたつの赤い穴を空けて死んでいることが分かります。私はこの美しい自然の描写と兵士の死のコントラストに感動し、この詩を選びました。

  C'est un trou de verdure où chante une rivière
  Accrochant follement aux herbes des haillons
  D'argent ; où le soleil de la montagne fière
  Luit : c'est un petit val qui mousse de rayons. 

  Un soldat jeune bouche ouverte tête nue
  Et la nuque baignant dans le frais cresson bleu
  Dort ; il est étendu dans l'herbe sous la nue
  Pâle dans son lit vert où la lumière pleut. 

  Les pieds dans les glaïeuls il dort. Souriant comme
  Sourirait un enfant malade il fait un somme :
  Nature berce-le chaudement : il a froid. 
  Les parfums ne font pas frissonner sa narine ;
  Il dort dans le soleil la main sur sa poitrine
  Tranquille. Il a deux trous rouges au côté droit.

Q:コンクールの結果はどうでしたか。

藤巻君:
結果は恥ずかしながら、何も賞を獲得することができませんでした。しかし、英文学科に所属する相沢尚輝さんが見事、優勝しました。彼の暗唱は会場の雰囲気を一変させ、かなりの注目を浴びていました。これには私の暗唱は全く歯が立ちませんでした。私は彼から学んだことはとても多く、私の弱点を把握したため、来年もこの大会に出場して北星学園の学生として2連覇をすることが目標です。

相沢君,優勝おめでとうございます。
そして,藤巻君は,来年こそは月桂冠☆
Q:期待しています。来年は藤巻君の優勝の報告をしたいと思います。藤巻君は、自分の将来について、どのような希望をもっていますか。

藤巻君:
私はナイジェリアやモザンビークなどを拠点として、日本製品の生産から販売に携わる者になりたいと思っています。現在、海外の拠点として、インドネシアや中国などが注目されています。しかし、それもいずれ成熟化してしまう。そうなったとき、その次を担う地はアフリカだと私は考えています。そして、いざ事業展開しようとすれば、語学(フランス語と英語)だけではなく、経済法学科で学ぶことができる法学と経済学の知識が必要になると思います。私は高校を卒業してからもずっと英語の勉強も続けてきました。それに現在はフランス語も勉強中です。これに、経済学と法学を学べば、私の夢が達成できる日も遠くはないと思っています。もっともっと頑張って勉強しないとなりません。

Q:目的意識が明確ですね。藤巻君の夢や希望を実現するために、我われ教員が役に立てることがあれば言って下さい。お手伝いしますよ! 最後に、経法の受験を考えている高校生(受験生)や在学生に向けて一言お願いします。

藤巻君:
経法の素晴らしいところは、まずは、経済学と法学の両方を学べる点です。そして、在学中に自分が目指していたものや、やりたかったこととは違うと感じ、また新たにやり直そうと思ったときに、自分がいままでやってきたことは一切無駄にならず、少し修正することで、また再出発できるという機動性の高さ・懐の深さがあるところです。経法では、法学から経済学まで幅広く学べることができるので、さまざまな専門性を身につけることができ、それが個性となって、皆の将来に大きく貢献することができると思います。
私より優秀で努力している在学生は大勢いるかと思いますが、私が常に思うことは「ピンチのときこそ、チャンス」という言葉です。ピンチな状況に多く遭遇してきた私だからこそ、この言葉の重みと深みを理解できます。不利な状況にいても、逆転できるチャンスはたくさんあります。その日を辛抱強く待ち続け、準備しておくことが大切だと私は思います。だから、私は現在、経法で用意されている専門科目について、一生懸命に取り組んでいます。


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これまでの藤巻君は講義に出ていても、
内容を理解できているのか、ちょっと怪しい感じのする学生でした(失礼!)。
しかし、今年度(2013年度)、藤巻君は、活き活きとした顔をして講義を受講しています。
教壇から見ていても、明らかに眼光が鋭くなっている。
これからの就職活動で、藤巻君の夢・希望が実現することを期待したいです★

藤巻君の言葉で一番印象に残っているのが、
「ピンチのときこそチャンスだ」と。
まさに、その通りですね。
彼の言葉を聞いて、僕自身も、頑張らなくちゃと思いました。

特に、就職活動を迎える3年生。
皆の夢・希望を実現するためには、今が変わるチャンスですよ!
皆さんの健闘を期待したいです!
我われ教員も、それを積極的にサポートしていきたいと思います。