二人の学生が参加してくれました。
昨年度開催した同性婚に関わるシンポジウムに繋がるテーマです。
学生たちに感想をもらいました。
及川君(経法1年)
公正証書というもの自体、僕は初めて知りました。これは、同性パートナーシップと違い法的効力があるものだそうです。この公正証書を使用することで、現在認められていない同性婚で可能となるパートナーへの相続を、贈与という形で行うなどができます。しかし、当然お金も時間もかかりますし、結婚が認められることのうちごく一部しか実現できないそうです。「(同性婚が認められれば)婚姻届1枚で済むはずなのに」という言葉に、僕は心が痛みました。結婚は必ずしも男女間で行われなければならないのでしょうか。僕は同性婚を認めるべく法改正を早く行っていくべきだと考えます。今後、そのために何が必要なのか学んでいきたいです。
酒井君(経法2年)
今回『パートナーと公正証書作ってみた!』に参加し、公正証書の作り方はもちろん、同性婚訴訟の原告さんを中心にイベントに参加した人達に分かりやすく、楽しい雰囲気作りがなされて馴染みやすい印象が心に残っています。このような良い雰囲気の中で身近な人の社会的な問題を耳にすると吸い込まれていくように話しに夢中になっていました。心打ち解けるような環境が人の不安を解消し多くの人が笑顔になっていく光景を目の当たりにして司法の奥深さと需要,そして考えることについての大切さや楽しさを実感したような気がしました。特に印象に残ったのが、原告さんから頂いた自己紹介カードに記載されている『◯年後に結婚する同性カップル』についてです。法制度上同性婚が認められていない現在、婚姻の法的効力と比べ実質的な権利義務が与えられず、婚姻と同等の法的効力を与えられることを待ち望んでいることがこのカードから読み取れます。原告さんも仰っていましたが、パートナーシップ公正証書により法律婚への執着が薄まることはないと思います。それは世間一般に同性婚が広く認められるだけでなく、同性への興味を打ち明けられない人々の辛さをも解消することに意味を見出していることに間違いはないと思います。原告さんが上告に至るまで声を上げ続けられるような社会情勢になったことが今を生きる人々のニーズにも適い、素晴らしい社会過程を歩んでいっていることに感動を覚えると同時に必要とされる制度について身近で考える機会が与えられたことに嬉しく思います。その反面未だ制度としては認められていないので、これからの審議にも注視していこうと思います。上告審では原告さんの良い結果を期待しています。