2016年4月19日火曜日

★司法修習報告★

昨年,難関の司法試験に合格した池田君が,
札幌で,司法修習を行っています。

池田君に司法修習の様子を報告してもらいました。

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皆さんこんにちは。2011年経法卒業生の池田翔一です。私は今年の1月と2月の約2か月間,札幌地方検察庁で検察官の仕事を学ぶ「検察修習」を行ってきました。今回は,その様子についてご報告します。

検察官には,大きく分けると2つの仕事があります。一つは,容疑者の取調べなどの捜査を行って事件について起訴・不起訴(裁判にかけるかどうか)を決定する仕事で,もう一つは,起訴された事件について,刑事裁判を進めていく仕事です。

捜査を行って事件について起訴・不起訴を決めるドラマといえば,「HERO」ですよね。あのドラマのようにふらっと犯行現場に行ったり,ジーンズで仕事をしたりはしません(できません)でしたが,検察修習では,主にこのような活動をしてきました。私たち修習生が担当したのは,窃盗や傷害,覚せい剤取締法違反などの事件です。捜査では,基本的には容疑者を取り調べて,容疑者の話を要約した供述調書という書面を作成します。逮捕された容疑者に対する取調べは,容疑者が手錠をした状態で連れて来られて,終始近くで警察官が見張っているという異様な雰囲気の中で行われますので,はじめのうちは緊張しました。その他にも,警察に補充の捜査活動をお願いしたり,被害者や事件関係者から事情聴取をしたりして,起訴・不起訴の判断をします。判断するときには,証拠から容疑者が本当に犯人かどうか,犯人だと判断できる場合には,犯した行為や結果の重大さ,被害者の処罰感情,今後また犯罪を行ってしまうことはないかなど,様々なことを考えます。とくに判断に迷う事件では,将来のことにも目を向けながら,どのような処分をすることが被害者,社会,そして容疑者本人にとって良いのか,頭を悩ませました。

刑事裁判を進めていく仕事に関しては,裁判で使用したい証拠とそうでない証拠を分けたり,「論告」という書面を作成したりする活動を行いました。論告とは,報道などでよく目にする「求刑」と併せて審理の最後の方に行う検察官のまとめの意見のことです。判決の前に,犯した行為の悪さや,生じた結果の重大さなどを指摘して,適切な刑罰を科すべきことを主張します。

その他,司法解剖への立会い(非常に印象に残っていますが,あまり詳しいことは書けません・・・)や,刑務所の見学,酒気帯び運転の検挙のときに使用される呼気検査の機器の使い方に関する研修などの活動を行いました。

担当事件について捜査していると,現在は札幌で警察官をしていて,同じ事件の捜査に携わっている大学の同期と再会するという嬉しい出来事もありました。

検察修習では,本来は検察庁関係者しかできない経験を多くすることができ,充実した時間を過ごすことができました。拙いご報告ですが,検察修習の様子について少しでもイメージをお持ちになって頂けたら幸いです。現在は,札幌地方裁判所で刑事裁判修習を行っています。その様子についても,機会があればご報告したいと思います。


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池田君,ありがとうございます
そして,今後もよろしくお願いします

池田君は,皆さんの先輩です!
皆さんも,司法試験にチャレンジしてみませんか

(K.A.)