大学での専門の学修は、最後にはゼミ活動に集約されることになります。ゼミとは、10名から20名ほどの少人数で行われる活動で、学生が主体となって報告や議論をしていく場です。北星学園大学は、大学としてゼミの活動を支援しています。その支援の1つが、ゼミ活動への補助です。それぞれのゼミは、大学からの補助で、ゼミの論文集を作ったり、合宿を行ったりします。
今回、岩本ゼミではゼミ合宿を実施しました。4年生のゼミでしたので、学生にとっては最後のゼミ合宿となりました。合宿ですから、もちろんゼミを行います。これまでの3年間、私のゼミで学修してきたことを〈凝縮〉したゼミとなるよう、最後となるゼミ討論を行いました。まずは、バイキングでお腹を満たします。皆さんよくカニを食べましたね。
そして、お風呂に入ってから、ゼミ討論会。会場は、男子学生に割り当てられた大部屋です。
テーマは、すごく重たいものです。ナチス・ドイツに占領されたギリシャで、国の独立と市民の自由のために闘っていた若者がドイツ兵に捕らえられます。彼らは4人のドイツ兵を殺していました。ドイツの将校は、その報復として、ある村の80人の男を処刑する宣言します。ただし、別な選択肢もある。村長がレジスタンスの若者2人を殺すことを条件に、80人の人質を強制収容所に送るにとどめると言うのです。あなたは、村長です。2人の若者を殺すでしょうか。これは、ジョン・ファウルズという作家が書いた『魔術師』という小説に出てくる物語です。さすが、4年生らしい討論になりました。
そのあとは、コンパです。4年間の学生生活を振り返りながら、大いに盛り上がりました。学生からの嬉しいプレゼントは、ワイングラスとエプロンです。私の趣味が料理と知っているゼミ生らしい選択でした。ありがとう。